福島県棚倉町 久慈川源流の二輪草

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1日1日 埼玉県加須市 花崎城1月7日 栃木県那珂川町 武茂西城 武茂本城 武茂東城 片平城1月14日 山梨県笛吹市 瑞連寺 古屋氏屋敷 塩屋屋

2025-01-15 01:00:00 - 2025年１月14日晴れ、茨城県北部、奥久慈の月居山（つきおれさん）を歩いてきました。袋田の滝の南に位置しています。袋田の滝を挟んで月居山の北に位置する生瀬富士に、2011年３月11日の東北太平洋沖大地震から１年後の2012年４月８日に登りました、計画書では生瀬富士～立神山の稜線を歩き生瀬の滝の上部で渡渉し対岸の月居山分岐から瀧見橋まで戻る計画でしたが、滝川の水量が多く渡渉を断念し稜線を戻り滝本へ下りました。今回、日邦観光ツアーのバス車内で配布された地図に滝川渡渉点が載っていました。コースから外れますがこの滝川渡渉点まで歩いてきました。配布図は月居山ハイキングコースと同じルートでした。YAMAPのコース図は次の通りです。上の図には2012年４月８日に生瀬富士の登路に採ったコースは載っていません。山行報告書には以下のように記されています。水郡線袋田駅に全員集合し袋田小学校裏からのルートで歩き始めたが、地図上のルートが発見できず、１００メーターほど先にある墓に通じる道から強引に尾根に出た。道は荒れていて、正しい道かどうかの不安を抱えながら歩くと、地震の地すべりを観測する場所に出て正しい道であるとの確信を得た。スタートが遅かったので早めの昼食を取ってからしばらく進むと袋田温泉から来る登山道との分岐点に到着。分岐から先の道は地震による崖崩れで破壊されて進むことができず、仕方なく尾根に向って道のない急斜面を登ると尾根道に出た。ここから鎖場のある急斜面を登るとすぐに生瀬富士山頂に到着した。生瀬富士から北東方面に延びた岩峰は鋭く落ち込んだ馬の背で先端の突起部まで展望の良いスリルのあるコースだ。生瀬富士山頂からは急斜面を下り登り返すと立神山に到着する。ここから何回かのアップダウンを繰り返しながら下っていくと袋田の滝が見えるようになってきた。滝本から来る登山道の分岐を過ぎたところでまじかに迫った滝川の流れを見たがかなりの水量で、この先にある生瀬の滝上の渡渉点を越えられないと判断し滝本へ下山するコースに変更した。袋田の滝を真下に見る崖上まで行けなかったことは残念であった。当ブログの生瀬富士の記事に以下のように書いています。火山角礫岩と砂岩・泥岩の地層の境は急崖となっており地震の影響か地滑りも見られました。砂岩・泥岩の地層は崩れやすく我々は道なき道を進みました。YAMAPの記録図を幾つか合成し、2012年４月８日に歩いたルートを作成しました。今回、私が歩いたルートは下記の通りです。町営第一駐車場から出発しました。北の生瀬富士に連なる稜線を見上げると大きな岩壁が見えました。橋を渡り七曲りを上りました。一旦、林道に出ましたが直ぐに登山路に入りました。月居山登山口の標識がありました。進むと登山路の脇に砂岩泥岩の露頭がありました。写真を撮りました。自然研究路の説明版を過ぎると大きな転石がありました。生瀬富士で見た火山角礫岩と同じです。さらに進むと火山角礫岩のコブの露頭がありました。礫の表面には地衣類が着生していました。砂岩泥岩層から火山角礫岩に変わったことから急坂が待ち受けていました。ループが張ってあり、木の根も露出していました。月居城址に着きました。山頂は左手にありましたが標識も何もありませんでした。ここで昼食を撮りました。後続のみんなも到着しました。グループの写真に加わり撮ってもらいました。休憩を終え配布図通りならば袋田の滝に下るところですが、私は一人、滝川渡渉点へ下りました。滝川は凍ってはいませんでした。残雪がわずかに残っていました。水量は少なく靴を脱いで渡渉も出来ますが、バスに戻る時間を考えて対岸の稜線に進みませんでした。対岸に人が２人現れました。見ていると靴を脱ぎ渡渉準備をしだしました。月居山分岐から前山へと登り返します。途中、生瀬滝展望台への分岐がありましたが進入禁止でした。月居山から袋田の滝に下る登山路に合わさりました。ここから階段のある道をくだりました。自然研究路の道を生瀬滝の方へ進むと生瀬滝が見えました。道の脇の壁面に凍ったつららがありました。袋田の滝方面に進むと袋田の滝の上部が見えてきました。しかし、木立に遮られ全貌を撮ることは出来ませんでした。生瀬滝は西を向いていますが、袋田の滝は北西を向いてすいます。自然研究路から滝の全貌を見ることができません。吊り橋へ出たく長い階段を下りました。ところが吊り橋は改修工事のため通行止めでした。観瀑台へ行けません。仕方なく吊り橋が見えるポイントから写真を撮りました。下には火山角礫岩の転石がゴロゴロ横たわっていました。北西に向いた袋田の滝の全貌を見ることはできませんでした。活動データは次の通りです。行動時間は２時間40分ですが休憩時間が30分含まれます。標高差は上り46ｍ、下り466ｍでした。距離断面は下記の通りです時間断面図は下記の通りです。冒頭に2012年４月８日に生瀬富士に登ったと書きました。その山行の計画書は下記の通りです。会報に載った山行記録は次の通りです。（報告文は先に前述したものとと重複）日 時： 平成２４年４月８日参加者： 土方（Ｌ）、高橋、原田、中村、佐々木、清水、船生 ７名水郡線袋田駅に全員集合し袋田小学校裏からのルートで歩き始めたが、地図上のルートが発見できず、１００メーターほど先にある墓に通じる道から強引に尾根に出た。道は荒れていて、正しい道かどうかの不安を抱えながら歩くと、地震の地すべりを観測する場所に出て正しい道であるとの確信を得た。スタートが遅かったので早めの昼食を取ってからしばらく進むと袋田温泉から来る登山道との分岐点に到着。分岐から先の道は地震による崖崩れで破壊されて進むことができず、仕方なく尾根に向って道のない急斜面を登ると尾根道に出た。ここから鎖場のある急斜面を登るとすぐに生瀬富士山頂に到着した。生瀬富士から北西に延びた岩峰は鋭く落ち込んだ馬の背で先端の突起部まで展望の良いスリルのあるコースだ。生瀬富士山頂からは急斜面を下り登り返すと立神山に到着する。ここから何回かのアップダウンを繰り返しながら下っていくと袋田の滝が見えるようになってきた。滝本から来る登山道の分岐を過ぎたところでまじかに迫った滝川の流れを見たがかなりの水量で、この先にある生瀬の滝上の渡渉点を越えられないと判断し滝本へ下山するコースに変更した。袋田の滝を真下に見る崖上まで行けなかったことは残念であった。コースタイム：袋田小学校（10:50）出発―昼食場所（11:20）－昼食場所（12:10）出発―袋田温泉への分岐（12:30）－生瀬富士山頂（13:10）－立神山（13:45）－滝本分岐（14:30）－駐車場到着（15:30）私の記録は当ブログに載せています。⇒ 生瀬富士そこから地質に関する記述をそっくり転載します。ここから、転載生瀬富士も男体山や鍋足山と同様に鋭い岩峰となっています。その岩峰を造る地層が全く同じだからです。はじめに生瀬富士の岩峰の写真をお見せします。ゴツゴツとした岩でできていることがお判りになったことでしょう。クサリやロープを使って、この岩の壁を登ります。地層は久慈男体山や鍋足山とおなじ海底火山由来の火山角礫岩と言われています。角張った石（「礫」と言います。）がコンクリートで固めたように不揃いに挟まっています。とても固い岩で礫を剥がし取ることは不可能です。私の考えでは礫はマグマ溶岩が直接海水に触れたのではなく噴火した火砕流が海に流れ込んだ際に砕けたのではないかと考えています。海底火山の証拠の地層が山頂直下にありました。火山角礫岩に挟まれるように泥の地層が見られますね。この層は海底火山が海水面から顔を出し陸化（火山島化）したときに海岸の汀に積もった火山灰だと思います。火山角礫岩と砂岩・泥岩の地層の境は急崖となっており地震の影響か地滑りも見られました。砂岩・泥岩の地層は崩れやすく我々は道なき道を進みました。砂岩・泥岩の地層と見られる場所で地滑りが発生していました。地滑りは頻繁に起こっている茨城県北部地震で起こったものと思われます。また、今後もこのような地滑りが起こる可能性があるため、幾つかの場所で地滑りを検知するための測定器具がおかれていました。ではこの付近の地層がとうなっているのか。あの東北太平洋沖巨大地震の影響と考えられていますが、茨城県北部地震の震源はどこなのか見てみましょう。皆様、ご存じのように日本列島は西日本がユーラシアプレート、北日本が北米プレートの上に乗っています。東北太平洋沖巨大地震は北米プレートと太平洋プレートの境界で起こったプレート型地震と報道されていることは皆様ご存じの通りです。そして次に起こるであろう巨大地震として、東海・東南海・南海地震が盛んに言われていますが、これはユーラシアプレートとフイリッピン海プレートの境界を震源とすることも報道の通りです。さて前置きは程々にして、３月１１日の東北太平洋沖巨大地震の地震の後に起こった，比較的大きな内陸地震について振り返ってみます。地震後から2011年3月19日までに，内陸および日本海沿岸域で発生したマグニチュード６以上の地震は，４つあります。一つは長野県北部地震ですね。3月12日03:59に栄村を震源として起こっています。栄村は苗場山や鳥甲山の山行の折りにこれまでも何回か宿泊されています。その１時間も経たない時に3月12日04:46秋田県沖でマグニチュード6.4の地震が起きています。これは長野県北部地震よりも大きなものでしたが、被害も少なく、あまり報道されませんでした。次に起こったのが、3月15日22:31静岡県東部地震、これは富士宮市では震度６強を記録しました。この付近を故郷とする人が我が山の会の会員にもいます。また、富士山噴火と関連して騒ぎになっていましたが、今のところその心配はなさそうです。この３つの地震の震源は、それぞれ北米プレートとユーラシアプレートの境界に位置しています。そして次に起こったのが茨城県北部地震です。3月19日18:56にマグニチュード6.1を記録しました。上の図に震源の位置（産業総合研究所作成）を示していますが、棚倉構造線の近くを震源としています。棚倉構造線というのは、中央構造線や糸魚川－静岡構造線についで大きな構造線で水戸市から猪苗代湖を通り酒田市付近にのびている大きな地層の境界です。こうしてみると、皆さんお気づきのように、これらの地震は，東北地方太平洋沖巨大地震によって，内陸部の応力場が大きく変化したことによって発生したと考えられますね。地震の研究機関もその可能性を指摘しています。東北地方太平洋沖巨大地震によって土地が地盤沈下した報道はご存じでしょう。その地盤沈下とともに地盤が東側に大きく移動したことも知られています。これも応力場の変化によるものです。生瀬富士や袋田の滝、奥久慈男体山の東と西に那珂川と山田川がほぼ南北に流れています。 棚倉構造線と言われているように地層の境ですが、そのような地層の境を造ったのは活断層と考えるのがふつうです。つまり、頻繁に起きている茨城北部地震の震源断層と考えられるのです。以上で地質説明の生瀬富士記事転載を終わります。月居山付近の地質図を掲載します。月居山の山頂部は、記号 N1_vas_al 形成年代は新生代 新第三紀 中新世 バーディガリアン期～前期ランギアン期岩相はデイサイト・流紋岩 溶岩・火砕岩です。月居山の山麓部は記号 N1_sbs 形成年代は山頂部と同じで、新生代 新第三紀 中新世 バーディガリアン期～前期ランギアン期海成・非海成混合の砂岩・泥岩、砂岩泥岩互層です。この地質分布は生瀬富士も奥久慈男体山も同じです。東北日本と西南日本を分かつ地質境界の棚倉構造線は、福島県棚倉町から茨城県常陸太田市にかけて北北西から南南東に約60kmにわたって走る大規模な横ずれ断層です。棚倉構造線は棚倉破砕帯、棚倉断層とも呼ばれます。JR水郡線は、ほぼ棚倉構造線沿いに走っています。約2000万年～約1500万年前（新生代 新第三紀 中新世 バーディガリアン期～前期ランギアン期）に、棚倉断層帯が活発に活動し、後に日本列島となると陸地が大陸から離れ、日本海がどんどん広がっていきました。その際、地下深くで地殻が割れ、日本海の海底では火星活動が盛んになりました。溶岩の噴出や凝灰角礫岩、火砕岩（火山砕屑物）の堆積が起こりました。月居山や生瀬富士、久慈男体山の成り立ちに関わる海底火山もその一つです。時代を遡ります。日本海拡大前の中央構造線は関東で棚倉構造線と畑川構造線に分岐したのち、シホテアリン中央断層に収斂する長大な横ずれ断層に続くと考えられています。 Ｂ⇒Ａ日本海拡大前（約2500万年前）の東北日本弧と西南日本弧の配置は下図のように考えられています。千島海溝と日本海溝は、ほぼ直線状に繋がり、九州の三重会合点（ユーラシアプレート、フィリッピン海プレート、太平洋ブレットの連結点）までひとつながりの海溝であったと考えられています。日本列島が逆 "く" の字に折れ曲がったのは、日本海の拡大が中新世に起こったこととする日本列島の復元モデルが提案されています。西南日本外帯に続く直線状の帯状配列が本州中央部で大きく北に湾曲し、さらに東北日本の棚倉破砕帯に沿って北北西に延びる変成帯に連続する大規模な屈曲構造が、日本海の拡大時期の地殻変動によるとするモデルが現れ、妥当性が認められています。1,500 万年前の復元図では、前期中新世の火山フロントが関東地方を境に大きく右ずれに変位しています。約2000万年～約1500万年前（新生代 新第三紀 中新世 バーディガリアン期～前期ランギアン期）に、棚倉破砕帯は海底にあり、地震と同様に火山活動が活発で噴火活動に伴う火砕流が激しかったのでしょう。前述のように月居山や生瀬富士、久慈男体山の成り立ちに関わる火山活動により、溶岩の噴出や凝灰角礫岩、火砕岩（火山砕屑物）の堆積が起こりました。その後、300万年前から日本列島では東西方向の圧縮地殻変動が起こり、東北地方を中心に険しい山脈や盆地、平野などが形成されました。この地殻変動は「島弧変動」「六甲変動」「ネオテクトニクス」とも呼ばれます。その東西圧縮地殻変動により隆起し、月居山や生瀬富士、男体山などが形成されたと私は推測しています。かってフィリピン海プレートは北に向かって動いており、太平洋プレートと大陸プレートの間に沈み込んでいました。しかし、約300万年前に、フィリピン海プレートが東の縁で太平洋プレートに衝突したために、太平洋プレートよりも小さいフィリピン海プレートは向きを変え、北西方向に動きを変えます。この動きに連動して、太平洋プレートが沈み込むラインが日本列島に近づいたため、東日本には圧縮する力がはたらきました。このため、急速に隆起が起こり、奥羽山地や出羽山地などの山々ができていきました。これを「東西圧縮」といいます。産業技術総合研究所(産総研)は2017年6月29日、日本列島の第四紀以降のおよそ300万年の間に生じてきた東西短縮地殻変動が、従来考えられていた太平洋プレートの運動によるものではなく、フィリピン海プレートの運動に起因するものであるとの研究成果を公開しました。日本列島誕生の謎に新理論「日本海溝移動説」（日本経済新聞、2017年８月26日掲載）日本列島の本州は、約300万年前に始まった東西短縮地殻変動により、海底が隆起した結果、陸化して生まれたが、現在も東西方向に強く押される動きは変わっていない。こうした東西短縮地殻変動は、日本列島の各所に歪みをともない、地殻にそのエネルギー(歪みエネルギー)を蓄積。地殻の強度を超えると、地殻が破壊され、逆断層や横ずれ断層が動き、エネルギーが解放され、地震を引き起こしてきた。上段が300万年前の東北日本の位置、下段が現在の東北日本の位置。下段の写真に写ってる灰色の紙は東西からの力がかかる様子をイメージしやすくしたもの。ただフィリピン海プレートが300万年前に移動方向を変えたことを示す直接的な証拠はない。「そもそもフィリピン海プレートがどんな動きをしていたのかよくわかっていない。太平洋プレートと違って、プレートの過去の動きを探る手がかりが乏しいからだ」（産業技術総合研究所地質調査総合センター研究主幹の高橋雅紀博士）３００万年前に起きたフィリピン海プレートの大方向転換説